新築マンションでは、1つの住戸に購入希望者が重複した場合、「抽選会」が実施されるそうです。抽選で当たった人が、その住戸を購入できるという仕組みです。
では中古マンションはどうなのかご存知ですか?
原則、早い者勝ちなんです。1番初めに購入申込書を提出した人が「一番手」となり、まず売主さんに価格交渉(値引き交渉)することが出来るのです。そこで話がまとまれば、「二番手」の人には価格交渉の順番がまわってきません。
オークションのように、二番手が「もっと高い値段で買うよ!」と交渉することは、原則できません。
早い者勝ちのしくみ
2番手に順番が回ってくるのは、
- 1番手と売主で、価格交渉の折り合いがつかなかった場合
- 1番手の住宅ローン審査が通らなかった場合
- 1番手が自らの意思で途中キャンセルした場合
の3つです。
ただし、これはあくまでも業界の「慣習」だそうで、何か法律で定められているわけでなないようです。不動産屋によっては、違ったやり方をとっている会社もあるかもしれませんが、私たちが話を聞きに行った不動産屋さんでは、どこもこの1番手ルールでした。
私たちが1番手になれなかったエピソード
実は、私たちが最終的に中古マンションを購入する1年くらい前に、1度だけ「これはいい!」と本気で購入を検討した中古マンションがありました。
その物件が、インターネット上に掲載されたその当日にチェックし、その日のうちに不動産屋へ電話をして見学に行きました。
でもその中古マンションは、私たちの前に既に3名も購入申込書を提出していたのです。不動産屋の担当者の方にも「購入申込書をご提出いただいても、順番がまわってくる可能性は低いと思います。」と言われました。
ネット掲載後すぐに見つけて、その日のうちに見学に行ったのに、それでも私たちは4番手だったのです。
私たちが内覧させてもらったのはオープンハウスの形式だったので、他の見学者もいました。奥のテーブルでは、諸費用やローン等の説明を熱心に聞いている夫婦もいました。その夫婦も購入申込書を提出するようでした。私たちは冷静に検討する暇もなく、急いで購入申込書を提出しないと、4番手どころか5番手になってしまう・・・といった状況です。
自分たちに順番が回ってくる確率は低かったとしても、ダメもとで提出しておこうか?!と思ったのですが、不動産担当者に「購入申込書を提出した後のキャンセルはしないようにお願いしています。ですので、購入申込書の提出は慎重にして下さい。」と言われました・・・
私たちの「勢いで提出!」という空気を察知したのだと思いますが、どうせ順番が回ってこない人に購入申込書を書いてもらう手間をかけたくなかったのかもしれません。
結局、1度家に帰って冷静になって考え直し、購入申込書を提出することなく見送りました。(ちなみに購入を見送った理由は、その中古マンションが2階部分であり、すぐ目の前の家が見える・・・というのが気になったからです。)
この時、中古マンション購入において「1番手」になることの重要性を初めて知りました。
ただし、私たちが中古マンションを探していたエリアは、かなり人気の地区で、さらに割安感のある物件だったので、このような結果になったのだと思います。そうでない場合は、その辺のスピード感はもう少しゆっくりだと思います。
もし、住みたいエリアがある程度絞れている場合は、そのエリアにある不動産屋の支店に実際に足を運んで、その辺について質問してみて下さい。(別記事に改めて書きますが、大手不動産会社と地域密着型の不動産屋の複数に足を運ぶことをオススメします。)
中古マンションは、新築マンション以上に「タイミング」や「縁」に左右されるものです。でも、購入まである程度時間的余裕がある場合は、仕組みや相場をしっかり理解した上で準備しておけば、いい中古マンションに出会うことができます!
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