【その1】は「複数の不動産屋へ足を運ぶ」でした。今回は【その2】です。
新築・中古 共に数多くのマンションを見学する
中古マンションにしよう!と決めている場合でも、新築マンションも含め、とにかく数多くのマンションを見学することはとても大切だと実感しました。まずは、何故たくさんのマンションを見学するのか、その理由についてご紹介します。
住まいに求める優先順位を明確にするため
これは別記事(マンション選び―やっておいてよかった3つのポイント)でもご紹介しましたが、多くのマンションを見学することで、自分にとって絶対に譲れないポイントや、優先順位がより明確になります。
新築マンションの場合は、何階部分にするか?や、部屋の広さや間取りは?など、そのマンションの棟の中での選択肢がありますが、中古マンションの場合はそうはいきません。
希望エリアの中で選択肢は複数あっても、駅からの距離、築年数、階数、間取り・・・それぞれ全てバラバラで、同じ土俵で比較するのは非常に難しいです。
それはすなわち、全部が全部、100%自分の希望通りの中古マンションは存在しない!と断言できます。ですので、自分にとって絶対に譲れない条件と、逆に妥協ポイントは何か、明確にしておかないと、よい買い物はできません。
これらを検討する場合、頭の中で考えるだけでは不十分です。できれば夫婦(家族)一緒に実物を目で見て、肌で感じることで、そういった優先順位を整理していくことが出来ます。
よくあるのが「駅から徒歩10分」、これを文字で見るのと、自分の足で歩くのでは全く違いますよね。
- 整備された広い歩道で、駅からそのマンションまで信号が1つもないのか?
- それとも、路上駐輪が多い狭い歩道で、人や自転車の往来も激しく、大きい交差点が複数あるのか?
いずれかによって、駅からマンションまでの実際の所要時間は結構変わってきますし、そこを歩いている最中のストレスも大きく異なってきます。ついでに、雨が降った日に荷物と傘を持ちながら・・・という状況も想像してみて下さい。
私たちの場合は、日当たりの観点から、当初2階以上であればOKと思っていました。でも実際に2階のマンションを内覧した時、すぐ目の前の戸建住宅が視界を遮る感じが気になりました。
新築マンションのショールームを見学しに行った時も、2階は一番価格が安くなるということも知り、1階と2階は止めよう・・・という結論になりました。(ちなみに1階は庭がある分、日当たりが悪くても2階より価格が上がるそうです。)
相場観を身に着けるため
次は、「相場観」についてです。
中古マンションの売値は、基本的には売主さんが決めるので、その売主さんの都合や希望次第では、相場以上の価格がつけられていることもしばしばあります。
逆に、すぐに売ってしまいたいという希望が強い場合などは、相場より安い価格で売り出すこともあります。
ですので、その中古マンションの価格が相場程度なのか、それともそれ以上なのかそれ以下なのかを判断できるようになっていないと、割高のまま購入してしまったり、もしくは割安の物件は他の人に先を越されて購入できない・・・という結果になってしまいます。
相場を把握するための具体的な方法
私も実際にこの方法で価格帯の把握をしたのですが、エクセルで簡単な表を作ることをオススメします。希望エリアで、現在売りに出されている中古マンションの条件を一覧にします。
万円 | 平米 | 坪 | 万円/坪 | 築年数 | 所在階 | 駅徒歩 | ほか | |
マンションA | 4,980 | 82.07 | 24.82 | 200.64 | 7 | 7 | 9 | |
マンションB | 3,780 | 71.51 | 21.63 | 174.76 | 12 | 7 | 12 | |
マンションC | 3,680 | 76.59 | 23.16 | 158.89 | 11 | 2 | 7 | |
マンションD | 3,780 | 83.19 | 25.16 | 150.24 | 14 | 3 | 10 | |
マンションE | 3,280 | 85.40 | 25.83 | 126.98 | 19 | 8 | 4 | 南西角部屋 |
こんな感じです。ちなみに、予算オーバーの物件でもいいので、希望エリアに出ている中古マンションはとりあえず入れてみて下さい。ただし、広さは希望する広さに近いものだけに絞った方がいいです。
このようにして、坪単価(物件価格÷坪)を計算すると、広さが多少異なる物件でも比較しやすくなります。上記の見本の表は、5つしか例を挙げていませんが、坪単価が高い順に並べています。
通常、坪単価が高い物件には、高いなりの理由があり、逆に坪単価が低い物件には低いなりの理由があります。それは、築年数であったり、所在階であったり、駅までの距離であったり、またはマンションのグレードであったりします。
もちろん、実際に内覧しないと見えない部分もありますが、納得の理由がない場合は「割高」もしくは「割安」の物件と言えるかと思います。
それからマンションの場合は、月々のローン返済に加えて、修繕積立金や管理費、駐車場代が発生するので、その金額の相場も把握するために上の表に加えた方がいいかもしれません。
まとめ
こうして情報を整理すると、その地域の「相場」が掴みやすくなると共に、予算内でより良い住まいを買うための「優先順位」や「妥協点」が見えてくると思います。
多少狭くても駅から近い方がいいのか?それとも多少古くても広い方がいいのか?・・などなど、人によって優先順位や妥協点は異なりますよね。希望するエリアが複数あるのであれば、相場を把握した後に、エリアの再検討も可能です。
また、相場観を養うと共に、住まいに求める譲れないポイントと妥協点を明確にしておくことで、いざ自分の希望する中古マンションが現れた時に、即決することができます。
別記事でも書いたように、中古マンションは1番手にならないと購入できる可能性が大きく下がってしまいます。(詳しくはこちら→中古マンション購入の仕組みは?原則早い者勝ち!)
私たちが購入した中古マンションも、その地域の相場からいくと安い方だったと思います。そのため、反響はとても大きかったようです。
私たちの後にも4組ほど購入申込書を提出していたとのことだったので、ゆっくり検討しながら購入できる物件ではありませんでした。
また、不動産は「いつ買うか?」によって景気や周辺環境の影響を受け、相場が変化していくものです。つまり、新築時の販売価格より高値で取引される中古マンションも存在します。
でも、自分の人生(特に子供の成長)は時間と共にどんどん変化していってしまいます。
そういった意味で「買い時」を逃さないように、買うと決めたら「今の自分にとっての価値」という物差しで判断することが大切なのかなと思います。
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