綾野製作所の食器棚で採用している「モイス」という素材。
でも、パモウナではあえて採用していないんですよね。
食器棚の2大メーカーとも言える綾野製作所とパモウナを比較した際、1番大きな違いはこのモイスの有無と言えるでしょう。
モイスはあった方がいいのか?それともない方がいいのか?!
- モイスの寿命はどの程度?
- モイスのデメリットは何?
私が綾野製作所とパモウナの食器棚を検討した際に、気になるこの2点について徹底的に調べましたので、ご紹介します!
モイスのデメリットと家電から出る水蒸気
綾野製作所もパモウナも、家電置きスペースがある食器棚(キッチンボード)が多く、着目すべきはその家電から出る水蒸気です。
水蒸気に含まれるでんぷんや油汚れがモイスに蓄積してしまう
水蒸気、水蒸気と言いますが、純粋な水だけじゃないですよね。
炊飯器だったら、水蒸気にお米のでんぷん質が混ざっています。炊き込みご飯なら、油も混じることもあるでしょう。スチームオーブンなら、なおさら。
ということは、水蒸気と一緒にでんぷんや油もモイスに付着してしまうと思うのです。
でんぷんや油は、水蒸気のように放出されることなく、モイスに汚れとして蓄積していきますよね。
パモウナ社の言うとおり、モイスの表面はザラザラしているので、それらの汚れをふき取ることもできません。
これが、モイスに不安を感じる1番の理由です。
蒸気レスの炊飯器の存在
ご存知でしょうか?
なんと今は、蒸気レスの炊飯器もあるらしいじゃないですか!
だったら、水蒸気そのものを、あまり気にしなくてよいのでは?モイスなんて要らないのでは??と思いました。
・・・・
・・・
あ、でも、蒸気レスのヘルシオやスチームオーブンはまだ無いようなので、それらを使う場合はダメですね(笑)
綾野製作所のモイス「クレームゼロ」を分析
綾野製作所では、モイスの性能を10年間保証しています。
さらに、綾野製作所のHPには
おかげさまで綾野製作所では、適湿化素材MOISS(モイス)の取り扱い開始から約6年間(2009年6月~2016年11月)で、搭載製品の出荷台数が累計172,000 台となりました。
これまでモイスに対するクレームなどの事例もなく、高い品質と性能が好評を得ています。
とあります。
私も一瞬、「クレームゼロなら安心か!」と思ってしまったのですが、ちょっと待ってください!
2009年の取扱い開始から、まだ10年経っていないのです。この先、10年経過するまでの間に、クレームが発生するかもしれません。
あとは、10年間保証の裏を返せば、10年間は問題なく使えるけど、10年経ったら分かりません(交換した方がいい)、ってことかもしれません。
交換しないとカビが発生するかも?!と思っておいた方がいいのではないでしょうか。
ただ、私の経験上、10年も経つと「まぁ、いいか」という気持ちに支配されます。それはすなわち、モイス交換を先送りしそのまま使い続けるということです。
そしてモイスだけがカビてしまうのならまだいいのですが、食器棚本体にまでダメージが及んでしまったら嫌ですよね。
モイスの寿命
モイスの寿命はどの程度なのか、詳しく調べてみました。
パモウナや綾野の公式HPから読み取るモイスの寿命
綾野製作所では、モイスの性能を10年間保証しています。
ということは、モイスの寿命は10年程度なのかな?と思ったのですが、パモウナのHPにはこう書いてあります。
モイスは汚れて性能が落ちることが確認されており3年~5年ほどで交換しないといけない素材です。
3年~5年って、結構あっという間ですよね。
- モイスの寿命は10年程度?
- モイスの寿命は3年~5年?
本当のところはどっちなのでしょうか??
MOISS公式ホームページ情報から読み取るモイスの寿命
ということで、さらに調べてみました。
まずは、モイスHP上にオンラインカタログ(MOISS家具NAVI)を発見。
注目は、ここ↑モイスの水蒸気実験です。
【実験内容】炊飯器に相当する蒸気を1日2回 (朝・夕) 、延べ 100サイクル発生させ、家具に対する影響を確認する実験をしました。
【結果】水蒸気を繰り返し吸収・放出させ、モイス内部には水分を残留していないことが確認されました。また、100サイクル後でもモイスの吸放湿性能は低下しない事が確認されました。
1日2回100サイクルじゃ、データとして少なすぎませんかね??
これだと、炊飯器を1日2回100日間使っても性能は変わらないという証明にしかなりません。
できれば、365日×10年=3,650サイクルぐらいの実験結果が欲しいです。でも、放湿にかかる時間を考えたら、本当に10年がかりの実験になってしまうので、現実的ではないですね(笑)
そして、実験に使用した「炊飯器に相当する蒸気」に、でんぷんや油は含まれているの??
MOISSへ直接問い合わせした結果
勢いで、モイスのメーカー側にも直接問い合わせしてみました。
※モイスの公式サイトhttps://www.moiss.jp/のお問い合わせフォームから質問してみました。
まずはこの質問
100サイクルの実験では、純粋な水蒸気による試験を行っており、でんぷんや油の混じった水蒸気での試験にはなっていません。
炊飯器やスチームオーブンから噴出する水蒸気が食器棚の天板部に掛かったとしても、目詰まりを起こす要因にはならないと思われます。
とのことでした。
これだけではちょっと説得力に欠けるんですが、他には、以下のような回答もいただきました。
通常のご利用では、モイスの寿命 (性能) は、半永久的に継続するものと考えていますが、汚れが激しくなって、モイスを交換したい場合は、交換が可能な構造になっています。
モイスの発売以来、10年以上の期間で、目詰まりにより極端に性能が劣化したとの指摘を受けた事例はございません。
直接の問合せにいただいた回答をまとめると
- 通常利用なら、モイスの寿命は半永久的に継続すると考えている
- これまでの実績として、モイスの寿命は少なくとも10年以上はある
このような感じでしょうか。
ただ、主婦である私個人の感覚ですが、半永久的というのはちょっと期待しすぎな気がします。
でも、よくよく考えれば、交換できるのだからあまり不安になる必要はないのかもしれません。
モイスの交換費用や手間
パモウナの公式HPには、
採用している家具メーカーは「交換可能」とうたっていますが、交換する業者や費用が明確になっていません。
という、不安になる記述があります。
でも、綾野製作所なら、そんな中途半端なことをするわけはない!!
綾野製作所へ問合せる
ということで、いきなりですが、綾野製作所に直接電話をして問い合わせしてみました。
モイス交換にはいくらぐらいかかるんでしょうか?
ご購入いただいた販売店様を通して、交換していただくことになります。
販売店様の手数料もございますので、販売店様にお問い合わせいただけますでしょうか。
販売店へ問い合わせる
ということで、次は、販売店(正規の販売代理店)に電話してみました。
綾野製作所の食器棚のモイス交換には、いくらぐらいかかるんでしょうか?
サイズによりますが、5,000円~1万円程度です。
ついでに、交換方法についても質問。
実際にモイスを交換する際は、修理担当の方が自宅まで来てくれるんでしょうか?
それとも、食器棚本体を一度工場へ運んで修理するのでしょうか?
いえいえ、モイスはビスで止まっているだけですので、お客様ご自身で交換していただくかたちになります。
食器棚のサイズに合ったモイスだけ自宅に送られてきて、自分で交換するってことですね。ホッとしました(笑)
食器棚を一旦、工場に運ぶ…なんてことになったら、中に収納しているお皿やら何やらを全て出さないといけないので、面倒くさいことこの上ないですからね。
まとめ
というわけで、モイスの寿命とモイスのデメリットのとらえ方についてまとめます。
- パモウナは「モイスは3~5年で交換が必要」と言うが、10年ぐらいは持ちそう
- そもそも綾野なら10年間の保証付だから、その間は安心して使える
- もしかすると、10年経過後も問題もなく使えるかもしれない
- 最悪、自費で交換することになっても、出費も手間も許容範囲内!
ついでに、後日このような記事も書いています。
関連記事 綾野製作所のモイスが期待外れでした…
それも踏まえて、私アカネが最終的に出した結論は、
- モイスが不安だから綾野製作所を選択肢から外す、あるいは、モイスが絶対に必要だからパモウナを選択肢から外すというほどでもない。
- モイスがあるならあるなりに使用すればいいし、モイスがないなら無いなりに使用すればいい
つまり・・・
モイスの有無は、綾野orパモウナのどちらを選ぶかに関係しない!
長々と書いて、この結論(笑)
モイスを長年使っている方、あるいはモイスなしのパモウナを長年使っている方の感想が聞きたいです!
コメントをどうぞ!
ニトリのキッチンボードにもモイス付を選択できるものありますね
23区の一戸建て様
コメントありがとうございます!
ニトリにもモイス付キッチンボードがあるんですね~
情報、ありがとうございます。